いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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U21親善試合「中国vs日本」

昨日、新生U21日本代表が中国と試合した。
内容自体は少し押されていたようだったが、運よく勝ったという感じだろうか?

僕は、オシムにも期待はあるが、反町氏にはもっと期待している。
なぜなら、これまで、インタビュー、TV解説、雑誌の対談、コラムなどを見ていて
他の日本人指導者とは違う鋭い視点を持っていることがわかっているからだ。

「クロス(センタリング)は中を見ないで入れたほうが得点になる」
「戦術は相手チームごとに用意する必要がある」
上記のようなことを言う日本人指導者は本当に少ない。
大体は、「自分たちのサッカーをする」などと言うのをよく聞くのですが、
これを聞くたびに僕はげんなりしてしまう。
勝負になれば、相手チームのペースで試合させないような戦術を相手は取ってくるはずで
「自分たちのサッカー」=なんだそれは?と思ってしまうのである。
まあ、指導者があまり手の内を明かさないというのはあるかもしれませんが。。。

それにしても、前々から思っていることですが、
テレビ放送の解説は重要だと思っている。
この解説がその国のサッカーの文化のレベルとなっていくものだと思っている。
昨日の武田氏の解説を聞いていても本当にそう思うのである。
昨日、梶山選手が終了間際にゴール前ドフリーを大きく外したときの解説が顕著である。
「外しましたけど、あそこにいるということが重要ですね」
なんだそれは?である。

テレビ解説がその国の文化を作るという考える理由は以下のようになる。
日本の野球の解説を詳しく聞いたことがあるだろうか?
野球はさすがに日本で長い歴史があり、WBCで世界一になる国だから
解説のレベルが非常に高い。
それぞれの解説者によって特徴はあるが、非常に専門的であり、厳しい論調もいとわないし
日本の野球のセオリーというものが判ってくる。
・このカウントならヒットエンドラン。
・この回でこの打順なら送りバント
・この選手だからこのシフト。
などなど、野球は非常に複雑なスポーツであるが、その解説者の発言の数々はテレビを
見ている人の心に刻まれ、それを見た若い選手、指導者などもそれを知識として吸収し成長する。
また、
・あそこに投げちゃいけませんよ。
・早くピッチャー交代したほうがいいですよ。
・なぜ代打をださないいですかね?
など、選手、指導者を甘やかさない環境がそこにはある。
かつて僕がよく野球中継を見ていた頃は、広岡達郎、川上哲治、野村勝也、小林繁、らが中継を
楽しませてくれた。そして、そのような高度な見方もあるのかと気付かせてくれたものだ。
それに加えて、高校野球では、選手、指導者に対して批判的は解説はない。

日本のサッカーのテレビ中継の解説はまるで高校野球の解説を聞いているように甘いのだ。
日本人はテレビ中継を通じてサッカーとはどういうスポーツかを知るのであるから、
昨日の梶山選手のプレー後はせめて、
「あれを決められるように練習して欲しいですね。アレを決められないと、先日のオーストラリア戦のようになりますからね。(スローを見ながら)技術的に言うと、たち足の位置が。。。」
などど言わなければいけないのではないかと思う。
また、2-0でリードした状態での試合運びでは具体的にどこにどうパスを回すのかとか、解説者が
言えるレベルにならないといけないのではないか?
おそらく、イタリアやブラジルでは解説者がセオリーを十分に知っていて、それにそむいたプレーを
すれば厳しい言葉を浴びせているんじゃないかと思う。
そして、それは見た国民、子供たちは自然にこういうときには、こうしなきゃいけないことをまなんでいるんじゃないだろうか?

日本もいつまでも単純に「横から攻めろ」じゃ何も発展しない。
それであるからこそ、反町氏には期待するのである。