アルゼンチン大会開幕

アルゼンチン大会当時は今と違って、日本ではサッカーはマイナースポーツの１つでしかなかったので
情報ほとんどなかった。
インターネットもなかったし、テレビ放送もほとんどないし、
雑誌だって当時は月刊誌だった「サッカーマガジン」や「イレブン」くらいのものだろう。

そういう時代だったので、解説を担当した岡野俊一郎さんは、
世界のサッカーとはどういうものかということを日本の視聴者に説明することが多かった。
その頃には岡野さんはダイヤモンドサッカーで解説をしていたはずだが、当時の長崎では
放送されていなかったので岡野さんも知らなかったし、僕自身、ワールドカップや
世界のサッカーなど知る由もなく、岡野さんの言う、
「国のサッカースタイルというのは国民性や国の文化で決まるんです」
というくだりや
「ワールドカップを主催するFIFAの加盟国は国連より多い」
などの言葉は僕の記憶に深く刻まれることになった。

そして、アルゼンチン大会がついに始まった。
その試合の光景は今まで僕が見たテレビでの高校選手権や日本リーグの試合と比べると
まったく違うスポーツのようだった。
そして、熱狂するスタジアム。
地元アルゼンチンの試合ではフィールドが見えなくなるくらいの紙ふぶきが舞っていた。

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