いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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6月18日(日)⑲ ニュルンベルク→シュツットガルト

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ニュルンベルク中央駅で友人Kと食料を調達したあと、シュツットッガルト行きの列車の待つホームへ向かった。

地下のコンコースで元日本代表のマチャさんにあった。
友人Kはマチャさんと親交があるので、記念写真をとってあげたが、カメラの調子が悪くピントがうまく合わなかった。

列車はまだホームに入ってなかった。
ホームはたくさんのサッカーファンでごった返している。
明日はシュツットガルトで「スペインvsチュニジア」戦があるので、その観戦のためにシュツットガルトを目指す人が多いのだろう。

しばらくして列車がホームに滑り込んできた。
はたして、座れるのだろうか?

持っているジャーマンレイルパスは2等車用なので2等車に乗り込んだ。
足早に列車の中を空席を探して回った。

ドイツの列車のシステムは日本と違って、指定席、自由席の区別はなく、
座席予約している席には窓上部にReserved(英語表記あり)という札か電光掲示で示されている。
それがない席には自由に座っていいし、たとえそれがあっても誰も座ってなければ座ってもかまわない。
ただ、予約した人が着たら、その予約している人に席を譲らなければならない。

そういうシステムなので予約の札がかかっていない座席を探して回った。
なかなか2人分の空席がみつからなかった。
その間にもどんどん、人が乗ってくる。
しょうがないので、1人分の空席を確保し、隣は予約席だったけれど誰もいなかったのでそこに座ることにした。

そのままその予約席に誰も来ないことを祈った。

しかし、そう世の中甘くなかった!?
しばらくして、日本人男性が
「あの、ここ予約しているんですけど」
と言って予約表を見せられた。

「すみません」
と言ってその席を譲るしかなかった。
友人Kと話し合って、1人分の座席を30分交代で座ることにした。

さすがに、明日の試合開催地であるシュツットガルト行きの列車は満員であった。
デッキにもたくさんの人があふれている。
この列車は最近のヨーロッパでは少なくなってきたコンパートメント式の車両だったのでなおさらデッキは込み合っていた。

こんなに疲れ果てているのに、座れないのかと絶望的な気分になった。
シュツットガルトまで30分交代でデッキに立っていた。
初夏のドイツなので日はまだあったけれど、疲れでとても車窓の風景を楽しむどころではなかった。
外は途中で暗くなった。

ワールドカップ観戦は何回行っても非常に楽しいものだが、ときどきはこんなつらい目にもあったりする。
まあ、これが旅と言えば旅なのだ。
これも思い出になり、貴重な経験として自分の人生に刻まれるのだ。
こんな思い、パック旅行じゃなかなか味わえないよね。

30分ごとの交代を何度か繰り返したあと、列車はシュツットガルトの中央駅にたどり着いた。
もうぐったりだった。
たぶん、この旅行中でも一番の疲れだったと思う。

しかし、今夜の宿泊地はシュツットガルトではなかった。