いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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「朝の光の中で」

忘れられない記憶がある。

記憶のメカニズムは不思議なものだが、今もって印象深いエッセイそれが、

川端康成さんの「朝の光の中で」なのである。

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これは、中学校2年生の国語の教科書の最初に掲載されていたエッセイだった。

学年が変わって、まだ新しい先生に慣れていないから、

先生の教え方とか、怖い先生なのかとか、いろいろな緊張感もあったのだろう。

めずらしくまじめに教科書の内容に取り組んだようだ。

そして、そのときの先生の話しの内容まで覚えている。



この川端康成さんの「朝の光の中で」というエッセイは、

ハワイのカハラ・ヒルトン・ホテルで見たガラスコップが朝の光に照らされて

そのコップの底の光が美しく輝いていることを印象深く語ったものだ。

「コップの底の光がニースやカンヌの光より美しく見えた」

と説明されていて、その「ニースやカンヌ」というところに注釈が付いていた。

その注釈には

「南フランスの風光明媚な避暑地」

というように書かれていたような記憶があり、

そこのところの説明を先生が

”僕は行ったことなかけど、なんか美しか海岸が続いている高級リゾート地らしかー”(長崎弁)

と言っていたのが忘れられない。

そしてこのエッセイでは、そのコップの底の光との出会いを

「一期一会」というかけがえのない出会いとして締めくくっている。




僕がこのとき感じたのは、このたかがコップの底の光をそこまで思えるというのは

さすが文豪、ものごとの捕らえ方がちがうなぁということでした。

そして、ここで比較対象として出ているニースやカンヌに将来行ってみたい、

という憧れの感情が芽生えたんです。

その希望はのちに大学生になってかなえられたのですが、

行ったのは冬だったから、あまり美しさは感じなかったのが残念でした。

ただ、雰囲気は感じとることができた。まあ、高級リゾート地っていう感じかな?

それとそのとき分かったのは、コートダジュールの海岸は砂浜ではなくて小石の敷き詰まった海岸だということ。

これは意外でしたね。

行ってみなければ分らないものもありますね。



このエッセイを思い出したのは、ブログ友達のぷりんさんのハワイ旅行記を読んだからなんですが、

僕はまだハワイには行ったことがないんです。

僕は五島の島育ちなので、元々、島なんかには何の興味もなかったんです。

ただ、おじいちゃんの付き添いで沖縄に何度か行ったときに、五島のただ美しくて静かでのんびりした田舎

とは違って、リゾート地としてのアイランドは違う魅力があるということに気づいたんです。

だから、今はハワイは行ってみたい場所の一つになっています。

行くときには是非、カハラ・ヒルトン・ホテルに泊まって朝食時にコップの底の光を感じてみたいと思います。

※ カハラ・ヒルトン・ホテルは現在は買収されてカハラ・マンダリン・オリエンタル・ハワイと名前を変えているようです)

しかし、ちょっと、宿泊料が高いかな?