試合内容を恥じる必要などない。立派な勝利だ!
試合を壊した。これが勝因だろう。
いい内容の試合などいらない。欲しいのは勝ち点3だけだったのだ。
これまで、自国開催の2002年大会を除いてもいい試合はいくつかしてきた。
しかし、勝ち点を取れたのはニュルンベルクでのクロアチア戦だけなのだ。
この”血の教訓”が生きたのだ。
(こう書くと中国や韓国の新聞の見出しみたいだが・・・)
それと、最近のテストマッチでの悪い結果もいい方向に作用した。
あのままの戦い方である程度の手ごたえを得ていたら、
これまでのようにいい試合は出来ても勝ち点を落としていたと思われるからだ。
これもサッカーなのだ。
こんな試合でも勝ってしまう。
これだからサッカーは止められない。
この試合のNHKの放送の実況は野地アナウンサー、解説は山本昌邦さんだった。
今現在、地上波での放送では最高レベルのコンビだろう。
山本昌邦さんが言っていたようにお互いが守りを重視してお互いの良さを消しあう試合であり、
なんとも言えない膠着状態の試合だったが、これもサッカーなのだ。
山本さんのなかなかいい解説をしている。
「ワールドカップはうまいチームを決める大会じゃありません。
一番強いチームを決める大会なんです」
「この勝ち点3は前回大会の教訓から得られたものです。」
それにしても、今まで自国以外の大会で1勝もしていないし、
最近負け続けていることもあって、リードしていても
二人ともそわそわして声が上ずっていることが多かった。
見ている日本人もこういうハラハラドキドキの後半だった。
いつもそうだが、夜中の試合で日本が点を決めるとついつい大声を出してしまう。
この日も本田がゴールを決めたとき、つい「よっしゃー!」と叫んでしまった。
いつものことだが、連れ合いから注意されるのだが、
近所でも同じように叫んでいるような気がする。
この日の勝因は守備中心の戦い方だが、
エトオをほぼ完璧に抑えた長友の頑張りと
ヘディングでロングボールを跳ね返し続けたトゥーリオと中澤のヘディング力だろう。
それと、カメルーンのアーセナル所属のアレクサンドル・ソングの欠場が大きかった
と思われる。
最後の方でトゥーリオがもらったイエローカードは大きかった。
次のオランダ戦を勝ちに行ってトゥーリオが2枚目のイエローカードを
もらった挙句負けてしまったら、グループリーグ突破がかかるデンマーク戦
で出場停止になってしまう。
長身選手の多いデンマーク相手にトゥーリオなしではきつ過ぎる。
オランダ戦はトゥーリオの代わりに岩政を起用するのもありかもしれない。
この1勝は日本サッカーの歴史でも貴重なものだ。
しかし、戦いはまだ始まったばかりだ。