いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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ここからが遠いカップへの道

 
1982年のスペイン大会。
誰に聞いてもブラジル優勝のスペインの街で
突如覚醒したパオロ・ロッシハットトリックの活躍で
ブラジルを葬ったあとの会見でイタリアのベアルゾット監督が言った言葉。

「ここからが遠いのだ!」

これは、絶対的優勝候補だったブラジル(今回のブラジルチームの評判とは桁違い)
に勝ってしまったために誰もが優勝を意識し、選手、スタッフ、国民が
今後油断しないように戒めるための言葉だったと思う。

今回、日本の岡田監督はベスト4が目標だと言い続けてきた。
これは図らずも、優勝とベスト4との果てしない距離を考慮してのものだったと思う。


近年のワールドカップの歴史を振り返ってみる。

1978年アルゼンチン大会
   優勝:アルゼンチン
   準優勝:オランダ
   3位:ブラジル
   4位:イタリア

1982年スペイン大会
   優勝:イタリア
   準優勝:西ドイツ
   3位:ポーランド
   4位:フランス

1986年メキシコ大会
   優勝:アルゼンチン
   準優勝:西ドイツ
   3位:フランス
   4位:ベルギー

1990年イタリア大会
   優勝:西ドイツ
   準優勝:アルゼンチン
   3位:イタリア
   4位:イングランド

1994年アメリカ大会
   優勝:ブラジル
   準優勝:イタリア
   3位:スウェーデン
   4位:ブルガリア

1998年フランス大会
   優勝:フランス
   準優勝:ブラジル
   3位:クロアチア
   4位:オランダ

2002年日韓大会
   優勝:ブラジル
   準優勝:ドイツ
   3位:トルコ
   4位:韓国

2006年ドイツ大会
   優勝:イタリア
   準優勝:フランス
   3位:ドイツ
   4位:ポルトガル

こういう歴史を見ると一目瞭然である。
決勝進出チームが歴代優勝国ばかりで、
そうでないのは1978年のオランダと自国開催のフランスだけである。
ベスト4になると、スウェーデンブルガリアクロアチア、韓国、ベルギーなど
必ずしも世界のTOP10ではないような国も進出している。
ベスト4と決勝進出では別次元なのである。

さて、今回のワールドカップでは
3回優勝のドイツ、2回優勝のウルグアイ、2回準優勝のオランダ
決勝未経験のスペインが勝ち残っている。
歴史的にはスペインが初の決勝進出を果たせるかどうかが注目だろう。
スペインの場合は2年前のEUROを制し今大会優勝候補No.1だったことから
ワールドカップのファイナリスト未経験とは言っても、決勝進出してもなんら驚く人は

いないだろう。
しかし、スペインが今大会やや調子を落としているイメージなのに対し、
対するドイツは決勝トーナメントに入ってからは破竹の勢いである。
ワールドカップでの決勝トーナメントの戦い方ではドイツの経験に分があり
スペインにとってはかなり高い壁となるだろう。


どのチームも優勝カップを意識する領域に入ってきたが、
ベアルゾットの言葉通り

「ここからが遠いのだ!」


日本やガーナが敗れてしまって積極的に応援するチームはなくなったが、
いちおう個人的に応援するチームは

ウルグアイvsオランダ」ではオランダ
「ドイツvsスペイン」ではドイツ

である。