いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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なんという凡戦!?ゲルマン魂はどこへ行った?

今、準決勝第2戦「ドイツvsスペイン」戦が終了した。
 
スペインが1-0で勝ったのだが、戦前の期待を大きく裏切る凡戦だったと思う。
 
それは立ち上がりに感じた悪い予感が的中してしまった。
コンディションを考慮したのか?それともミュラー不在か?
スペインをリスペクトしすぎたのか?
まるで決勝戦のように慎重にドイツは最初からアタックに行かなかった。
おそらく最初から前半30分ぐらいからアタックにいく作戦だったのだろう。
結果的には失敗だったが、それは仕方がない部分もある。
結果的に負ければ作戦が失敗だったということだ。
 
こういう試合でも前半の早いうちに点が入ると面白い試合になるものだが、
何せドイツはミュラーの代わりに入ったピオトル・トロホウスキが全く動けていないし、
(まあ確かにミュラーとは持ち味が違う選手とはいえ)右サイドからの攻めが活性化できなかった。
やはりミュラーの不在が大きかったことを実感させられた。
(スカパーでオシムもそう言っているようだ)
トロホウスキの交代は遅すぎたと思う。後半開始から交代しなければならなかったと思う。
 
また、左サイドバックのボアテンクはよくやっていたように思えたが、
全体が引きすぎているためにセルヒオ・ラモスへのプレッシャーが少なくなっていた。
 
テレビでは北澤やセルジオ越後あたりが、「ドイツに何もさせなかった」
などと言っているようだが、それは展開の結果論だと思う。
ドイツがイングランド戦とアルゼンチン戦で大勝できたのは先制点を奪って相手が
前に出てきたからであり、裏をつくことができたからだ。
 
この試合でも少なくてもドイツのチャンスがあり、そこでもし入っていれば、
さらにスペインは前に出てきたはずで、そうなれば同じようにドイツが大勝した可能性もある。
やはり先制点が展開を決めてしまうのである。
 
それにしてもスペインが先制するにしても、早い時間にして欲しかった。
前半のビジャのシュートが入っていたらドイツにスイッチが入ったかもしれない。
そうすればもっと面白い試合になったような気がする。
逆にスペインとすれば前半に点を取らず、後半の半分を過ぎたあたりで取ったことが
幸運だったと言えるし勝因だろう。
 
昔のドイツであればこういう試合でもゲルマン魂を発揮して追いついたはずだ。
後半の最後ごろの攻めを見ていて思うのは、ゴール前へのロビングを送る回数が少なかったことだ。
こういうところで若さが出たのかもしれない。
もっと、しゃにむに攻めるドイツを見たかった。
 
自国でないチームの試合を観戦する立場とすれば、激戦の好試合を観たいわけで、
このような試合を観たいわけではない。
かつてのドイツだったらゲルマン魂で追いついたはずで、こういうところがここ近年のワールドカップ
に出てくるドイツの物足りないところである。
こういうときにやっぱりバラックのような精神的支柱は必要だったかもしれない。
 
さあ、これで今回のワールドカップでは2つの新しい”初”が刻まれることになる。
「ヨーロッパのチームがヨーロッパ以外で行われるワールドカップで優勝する」
「8つめの新しい初優勝のチームが誕生する」
大会前、僕は初優勝のチームが出て欲しいと書いた。
しかし、それはオランダとスペイン以外の国でと書いた。
半分は願い通りで半分は期待外れになった。
 
どちらを応援するかというと日本に勝ったということもありオランダだろう。
それと個人的に南米やラテンサッカーが好きではないということもある。
 
応援するチームは別に予想ということであれば
スペインはH組という日程的に不利な組からの勝ちあがりであり、
ワールドカップの過去の歴史においても決勝進出まではあるもののH組からの優勝国は出ていない。
準決勝から決勝までのインターバルでも1日少なくその疲労感からパスの精度も落ちるかもしれない。
対するオランダも初戦以来の高地の試合となるためコンディションがカギになる。
決勝もやはり先制点が大きなポイントだろう。
オランダはブラジル戦で逆転勝ちしたということはあるが、
試合自体はオランダが先制した方が面白くなるだろう。
 
いつの時代もそうだが、南米勢やラテンのチームが先に点を取ると試合がつまらなくなるのだ。
それは好みうんぬんではなくラテン系のチームはリードしたときの時間を浪費するのが特徴でもあるからだ。
オランダはこのドイツ戦を見て、最初から攻撃的にいくんじゃないだろうか?
勝戦はいつも慎重に入ってつまらない試合が多いけれど、
今回は好試合になるかもしれない。
両チームともこれまでのワールドカップでは何度も優勝候補やダークホースと
言われながらプレースタイルにこだわるあまり優勝できなかったチーム同士である。
決勝の経験からすればオランダに分があるかもしれない。
 
どちらにしても好ゲームを期待したい。