いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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日本アカデミー授賞式で思いだした名言

先日、日本アカデミー授賞式がありました。

普段はあまりこの賞に対してどうこうという強い興味はないけれど、
今回は少し興味を引いた受賞があったのです。

それは、最優秀助演男優賞は昨年10月に87歳で亡くなった大滝秀治さんが
受賞されたことです。

本当は、去年、亡くなられたときにでも記事にすればよかったのかもしれませんが、
この機会に触れておこうと思います。


大滝秀治さんと言えば、ドラマ「北の国から」に清吉おじさん役として出ていた
れっきとした北の国からファミリーの一員です。
(同じく、去年亡くなられた地井武男もそうですね)

その清吉おじさんの名セリフで強烈なシーンがありました。
それは連ドラでの第3話でのシーンです。

このシーンは東京育ちの純が麓郷の田舎の生活になじめず、
お母さんの待つ東京に帰りたいということで雪子おばさんと一緒に
東京に帰るというところで、布部駅まで送ってもらうときに
近くの食堂で、語りかけるシーンでした。

(下の動画はちょっと音声が悪いですが、ボリュームを少し上げて聞いてみてください)
5:30ぐらいからその語りかけが始まります。


おまえら、いいか、負けて逃げるんだぞ。                            20何年一緒に働き、おまえらの苦しみも、
悲しみも、悔しさも、わしゃ一切知ってるつもりだ。                       

だから他人にとやかくは言わせん。他人に偉そうな批判はさせん。
しかし、わしには、言う権利がある。                              

おまえら、負けて逃げるんじゃ。                                わしらを裏切って逃げ出していくんじゃ。                            そのことだけは、よ~~~く、覚えとけ。

このセリフ、同じように覚えてる人が多く、検索するとブログやツイッターでたくさんの人が
いろいろ語っています。

大学生の時、このドラマが再放送されたものを録画で友だちと見ていて
ちょうど就職で上京前ということもあって、
田舎に戻ったりする友だちなどには
このセリフをからかわれながら言われたことを思い出します。

田舎育ちで都会に出る自分みたいな人間にとってこの言葉は強烈な印象を醸し出します。
この「北の国から」ではたびたびこのような都会と田舎の違いをクローズアップしていますが
自分のような田舎育ちの人にとっては、そのことこそがこのドラマに一番の共感を
いだくところなんです。

このセリフでは田舎から都会へ逃げ出すということを述べていますが、
同じく大学生のころには別の名言も聞きました。
大学生のときに住んでいたアパートの目の前の行き付けの簡単な食事もできる喫茶店
のマスターの言った言葉でした。
いつも通っているのでよくいろいろな話しをそのマスターとしていたんですが
そのマスターは東京から脱サラして福岡に住んでいる(帰郷した?)ようなんですが

結局、東京から離れる人は敗者なんです。

と・・・
いわゆる「都落ち」という意味ですね。

田舎から都会、都会から田舎という違いこそありますが、
両方の言葉に共通しているのは、希望を持って住み始めた街から去っていくのは
「敗者となってそこから逃げ出す」
という意味だと思います。

これらの言葉は若者の自分に強烈な印象を残していました。
だから、田舎は嫌で都会に出たけど、(これはよく福山雅治さんが言ってるのと同じです)
簡単には田舎に戻ったりはしないぞ。
と思ってました。

しかし、今はちょっと違う考えを持っています。
先のことがわからない状況で希望を持って都会でも田舎でも移り住むのは
いいと思うんです。
その後、いろいろなことあって、その地から離れることがあっても
それはそれでいいのかな?って。

結局は状況も思いも変わっていくし、かたくなに1つの土地にしがみつくことが
必ずしも幸せとは限らないのかな?
という気がしています。