いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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「スピード感をもって」って変な日本語だよ!

久しぶりに言葉シリーズです。

 
今回は近年よく聞くようになった
「スピード感をもって」
という言葉。
 
安倍総理が好き好んで使うことでも有名らしい。
 
もともと政治・経済方面で使われ始めたようだが、最近ではいろいろなところで使われている。
昨日にニュースでも、都庁が抱えてる問題解決のための会議で誰かが言っていたし、
昨日のサッカーのU19アジア選手権の解説をしていた山本昌邦氏も何回か使っていた。
職場などでも仕事を早く進めて欲しい時などに使われているんじゃないかと思います。
 
でも、この言葉。ちょっと使い方が変な場合も多いと思います。
僕と同じように感じている人はやっぱり世の中多いらしく、
サイト検索すると同じような違和感を論じている人が多くいるようです。
 
まず”スピード”という言葉ですが、これが問題をこじらせます。
速さという意味と早いという意味の両方を持つからです。
おそらくこの場合は早いという意味が適用されるのだと思います。
それに”感”をいう言葉をくっつけると”早い感覚を持って”というような意味になるのかと思われます。
もっと言うと”早く事を進めるという意識を持って”というような意味になると思われます。
 
または”スピード”という言葉を速さという意味で使い、
「~ぐらいのスピード感をもって」という使い方もされます。
 
どちらにしても早くやれということを意図しています。
しかし、はっきり言ってこの言葉はスラング(俗語)です。
 
従来からある日本語で「早く進める意識で」とか「~ぐらいの速さで」とか言えばいいと思います。
結局は好き嫌いですが、個人的にはこういう言葉は好きになれません。
ただ、言葉は生きていて時代とともに変わっていきます。
かつてあれほど批判されていたら抜き言葉も今では多数派になっています。
 
しかし、こういう言葉はあまり定着して欲しいとは思いません。
どうもスラングとかビジネス用語のようなものは肌に合わないんです。
 
かつてのスラングである”まじ?”も今は使う人は少なくなっています。
一時的な流行り言葉で終わってるんですね。
この「スピード感をもって」という言葉もそうであって欲しいと思います。
 

正しい日本語の使い方 品格ある言葉とマナーが楽しく身につく/吉田裕子