6月17日(土)⑥ カールスルーエ
カールスルーエの駅に着いた。
さっそく、ホームで駅名プレートをバックに「カシャ!」とお約束の1枚。
カールスルーエの駅も、よくあるヨーロッパの駅と同様に屋根はドーム型になっておりヨーロッパに来たのだと実感できた。
ホームからコンコースに降りて、表玄関の方(日本のように?口とかいう言い方はあるんだろうか?)に進むと、キオスクやお土産物屋さんにワールドカップグッズを扱うお店がいくつかあった。キオスクは、フランクフルト国際空港駅にもたくさんワールドカップグッズが並んでいたけれど、直接開催とは関係ない都市であるカールスルーエでもたくさんのグッズが並んでいるというところは、2002年のときと違い、さすがサッカーの伝統国を思わせる風情なんだろうなと思う。
外に出ると、駅前にトラムのホームがあった。このトラムで友人Kの寝床にしているアパートに向かうのである。駅前と言っても地方都市なので駅前が広い割には人はまばらで、日本の地方都市よりものどかな感じだった。
トラムのホームで待っていると、ホームは駅前の大通りの真ん中にあり、僕は日本代表応援用の青いTシャツに日本代表タオルマフラー(フランス大会時のもの)のいでたちなのでとても目立つ。友人Kも、「(カールスルーエでは)かなり浮いて目立っている」と言っていた。その格好に大荷物でデジカメやビデオカメラで撮影しているので目立つのである。この街のトラム(と言ってもドイツではほとんどそうであるが)は2両以上連結しているので、息子が喜ぶと思いビデオカメラで撮影していた。トラムに乗り込んでからも街の風景を撮影していた。すごく天気がよかったので気持ちよかった。
しばらくして、アパートの最寄りの電停(というのだろうか?[ちなみに長崎の路面電車は”電停”という])に停車した。
トラムから荷物を降ろすと、降りた脇にはガソリンスタンドがあり、その隣にはバーがあった。
友人Kはそのバーで毎日のように、ワールドカップの試合を見ながら行きつけの来客と盛り上がっているのだそうだ。
ガソリンスタンドを横断して裏の道を10mほど進むと、そこにアパートがあった。
外の玄関を鍵で空けてから中の階段を上っていく、最上階ということで5階だっただろうか?
疲れた体で大荷物を階段で上げるのは骨が折れた。
最上階に着くと、そこのドアを鍵を開けて中に入った。
ヨーロッパの部屋は日本のように玄関で靴を脱ぐようにはなっていないけど、そこでは、友人Kがそうしていたのかもしれないが、ドアを入ったところで靴を脱ぐようにして、後はスリッパを履くようにしていたようだ。そんな感じで、ある程度はキレイな床なので面倒くさくて裸足のまま移動することもよくあった。
荷物を置くと、友人Kは食事をつくると言うので、先にシャワーを浴びればと言ってくれたので、先にシャワーを浴びることにした。
何せ、香港経由のフライトで丸1日以上シャワーを浴びていなかったからありがたかった。
シャワーはヨーロッパのホテルなどはよくあるが、お湯の出が安定しないことがよくある。
ここもあまり安定して出なかったが、夏なのであまり問題ではなかった。
それよりも、トイレが問題だった。
トイレの水を溜めるタンクが壊れており、水を流した後、自ら水を別の水道でペットボトルで汲み、それをタンクに継ぎ足してやらないとうまく流れないようになっていた。幸いバスタブの横にトイレが設置されているので、楽ではあったが面倒だった。
それと、トイレットペーパーを流せないということで、トイレットペーパーは別の袋に入れるようにしてくれと友人Kに言われていた。
これの方が、なんか気持ち悪い感じがした。友人Kは「韓国でもトイレットペーパーはトイレに流せない」と言っていたが、僕は韓国に行ったとき、どこでもトイレットペーパーをトイレに流していたので、国単位のことではなく、特定の場所でのみ流せないということなのだと思う。この間、富士山登山のときに山小屋がバイオトイレになっていたが、そういうところではしょうがないと思う。それにそのバイオトイレでは、一応、別の箱のようなものの蓋を開けてトイレットペーパーを入れるようになっていたが、パイプのずっと下の方に落ちていくようになっていたし、よく掃除されていたので問題なかった。山小屋といえばトイレが汚いところが多いが、あまりにもキレイにしてあったのでびっくりしたものだ。そういえば、尾瀬の長蔵小屋のトイレも清潔だった記憶がある。やはりトイレを清潔にすることは大事だと思う。まあ、今回のこのアパートのトイレは清潔ではあったのだが。。。
シャワーを浴びて浴室をでると、友人Kが簡単な昼食を作ってくれていた。
パンにソーセージ、アスパラガスを添えたものだっった。
アスパラガスが旬で安かったのだと言う。とにかく、何でも食べられて助かった。
このアパートの主はサッカーチームのチームメイトのトルコ人の甥なのであるが、最近外国でも有名な「オタク」だそうである。
アパートにおいてあったカセットだかCDを友人Kが流していたが日本人アイドル女性歌手の日本のアニメソングなのか、いかにもというオタクソングだった。もちろん無名なのだろう。僕には誰が歌っているかわからなかった。
この部屋のテレビはパソコンに接続して連動させているらしく、うまく映し出せないと友人Kが言っていた。接続をちょっと見てみたが、あてずっぽうに操作して見れるようにするのは危険に思えたし、そのときはとてもそんな体力はなかった。
友人Kはこの後、日本にいるアパートの主の友人と仲良くなっており、この後、街中で会う約束をしているのだと言う。
僕は、この日、ニュルンベルクにホテルを予約してあったので、大きなスーツケースは部屋に置いて、必要なものだけをリュックにもなる手さげ袋に詰め込んだ。1日分の荷物だけとは言っても外国での1泊目だからどうしてもいろいろ持っていくように考えてしまい結構な荷物になってしまった。
荷物がまとめると、アパートを出た。
トラムに乗って繁華街に出るのだと言う。友人Kはここに滞在して、毎日のように試合の現地観戦に出向くのではなく、森を散歩したり、現地のクラブチームのクラブハウスなどを訪問しているのだと言う話しだった。クラブハウスに訪問したときは、結構歓迎されていろいろな選手のカードなどをもらったのだという。現在、浦和レッズに在籍している永井選手がしばらく留学していたということで日本人にも親近感があったそうである。
トラムに乗っていると、大きな広場が見えた。先日のドイツ戦のときには、そこに大スクリーンが置かれ大変な盛り上がりだったらしい。
すると、そのとき
「ブー、ブー、ブー」と携帯が鳴った。
誰からだろう?