いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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2007/12/5(水) 手術後の夜

お見舞い客との短い面会も終わり、一人になった。
みるみる腫れてきた喉と悪寒が僕を襲う。

最初、これは睡眠不足と手術によって免疫力が下がったことで
インフルエンザにでもかかったかのような感覚だった。
しかし、それは単に手術後にはつきものの発熱だったようだ。
そんなことは知らないので不安でしょうがなかった。

その後、熱が高くなって頭痛がひどくなった。
体温を測っている看護婦さんはもうちょっとあがってくると言っていた。
その後の検温では37.9度だった。

そのうち、緊張と枕の位置関係から首筋が異常に凝ってきて耐えられなくなった。
ナースコールをして
「寝返りしたい」
と言ったら、少し体を横にしてくれて背中にクッションをあててくれた。
少し楽になった。

今度は、全身麻酔の影響からか、痰がほんのちょっとずつ喉に落ちる。
それが喉に少しひっかかるのだが、口から出せるぐらいの量ではないため
気管に入らないように反射的に飲みこんでしまう。
そうすると、喉のあたりが痛く、体中で”びくん”と痙攣したように反射してしまう。
たまらずナースコールして
「痰を取ってもらえますか?」
と言ったら吸引器で吸い込むと苦しいのだそうで、自分で出すほうがいいとのことだったのでやめた。
しかし、口から出せるほどの量がでないので飲みこんでしまう。
10分おきぐらいに飲みこんで激痛と戦った。
耐えられず、また、ナースコールして、
「痛い、痛い」
と言っていたら、
「痛み止め入れましょうか?」
と言ったので、「痛み止めはどういう風にして入れるのですか?」
と聞いた。
既にいろろな管がつながっており、新たに注射したり、点滴針をさしたりするのはイヤだったからである。
そうしたら、「点滴で」という返事で今している点滴液を取りかえるだけのようだったのでお願いした。
ただ、痰を飲みこむときの痛みがなくなるかはわからないとのことだった。

痛み止めが注入されてしばらくすると、痰を飲みこむときの痛みも楽になった。
そのうち消灯で室内が暗くなった。ということは夜の9:30ということか?
手術終了の時間がわからなかったので唯一の手がかりだった。
痛み止め液の注入が終わった。看護婦さんは
「この後、4、5時間は利いた状態になります」
とのことだったが、すぐにまた痛みが復活したように思った。

それから先はその痰との戦いとともに首筋と背中の凝りとの戦いだった。
あまりにも凝りがひどくて態勢を変えたいのだが、自分で変えられない。
それは、手術でどこをどの程度切ったかわからないことと、いろいろな管による緊張感からだった。
眠らなくてもいから体を起こさせてくれと思ったが、絶対安静で体は起こしてはいけないことになっていた。
そうするともうナースコールしかなかった。
回復室にいた他の患者さんはほとんどナースコールをしていなかったが、
僕は合計でも30回近く呼んだのではないだろうか?
一晩のうちにいろいろな看護婦さんが入れ替わってきてくれるのだが、
中には、寝返りをお願いしたときに無造作に体を押す人がいて、そのときにはさすがに
「ちょっと待って」
と言って静止した。
やはり、看護婦さんも人間だからあまり呼ばれると面倒なものだろうと思う。

痰を飲みこむときの痛みと、凝りとの戦いが早く終わってくれ。そう願った。
朝になれば食事がでるはずだ。
食事がでるということは体を起こせるはずだと思い、そうなれば痰の落ちる角度も変わるし
寝ていることによる凝りもなくなる。早く朝になれ。
しかし、待っても、待っても部屋は明るくならなかった。
僕のベッドの横にはカーテンがかかっているが、これは窓じゃないのか?
窓なら夜が明ければ明るくなるはずだ。

時間あ止まることはない。いずれ朝になると思った。
しかし、朝の検温と採血がくるまでは2日ぐらいに感じた。

検温と採血が終わってまもなく窓の外が明るくなった。


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