いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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勘違いしてると思うこと

日本の敗因分析コラムや選手のインタビューを見ていて思うことがある。

それは、日本の良さが一番出た試合が第3戦目のコロンビア戦だったというコメントである。
ジャーナリストやサッカー指導者などからこういう見解がでるのはまだいいかもしれない。

しかし、長谷部などのインタビューでもコロンビア戦が日本の良さが一番出た試合というのは
違うような気がする。

試合の結果を見てみよう。

コートジボワール戦 1-2
ギリシャ戦 0-0
コロンビア戦 1-4

結果を見ると、一番結果としていいのは勝ち点1をつかんだギリシャ戦であり
次に1点差で負けたコートジボワール戦、一番悪いのはコロンビア戦なのである。

このあたりは勘違いしないで欲しい。
一番悪かった試合がコロンビア戦なのである。

こういうトーナメントの試合では内容などは関係なく
重要なのは結果である。

今、ブルーレイの整理をしていてたまたまロンドンオリンピックの試合が出てきて
なでしこの準決勝フランス戦を部分的に見て、その後の番組「とくダネ」での特集を見た。

そこで言われているのは、シュート数はフランス27本、日本4本
これで2-1で勝ったのである。

キャプテン宮間は言っていた。
「周りはなでしこのパス回しがいいと言いますが、自分たちの一番の良さは粘り強い泥臭さだと思っているので今日はそれが出た試合で良かったと思います」

この言葉は長谷部や今回の日本代表選手に聞かせてあげたい。
確かになでしこはチームとしてパス回しに定評があると思う。
しかし、前回のワールドカップで勝ち進んだときも決勝トーナメントの1回戦の
ドイツ戦では守りっぱなしだったし、決勝のアメリカ戦も守勢に回った上での
粘り強く守っての勝利を手繰り寄せた。
そのほかの試合では華麗なパス回しで勝った試合もあるが、
ロンドンオリンピックでも格下以外とやる時は粘り強く守って勝ち進んでいた。

サッカーのチームは経験を積んでいくと、相手が攻めてきても要所を押さえて
勝つようになる。
内容より結果を出すコツをつかむのだ。

ザックジャパンの試合でもアルゼンチン戦やフランス戦では耐えて勝利をつかんでいる。
そういう試合がなぜコロンビア戦で出来なかったのか?

1-4で負けた試合を一番よかった試合などと言っていては、何も始まらない。
あれはコロンビアの思うつぼであった。

日本が目指すのは2点差での勝利であり、最低でも1点差勝ちの状況であった。
失点シーンで絡んだ選手、今野、川島、内田、吉田は結局1対1で止められなかった。
こういうことは試合前からわかっていたことである。
人数をかけて守る必要があったが、ゲームプランとして最初の今野のPKを与えたプレーが
致命傷だった。

そして2点目。あのときは解説の松木さんが左サイドでボールを持たれたとき
「誰かいけ!」と怒鳴っていた。
そういう守備の遅れが生んだ失点だった。

ギリシャと引き分けたコロンビア戦で決勝トーナメントに進める可能性は結構あったのである。
ギリシャに勝っていいたらギリシャコートジボワールにモチベーションなく敗れただろうし、
そうなっていたらコロンビアも決勝トーナメント進出が決まらずにスタートから
ベストメンバーで来て、日本の決勝トーナメント進出は難しくなっていた。

だから、日本の一番悪い試合はコロンビア戦だったのだ。
それは単に試合結果が1-4と点差だけではない。
試合の進め方というか状況判断を必要とされる試合で
そういう試合の進め方が出来なかったという点で最悪なのだ。

日本の選手はプレーはうまくなってきたが、サッカーファンより試合の状況を読む目が
劣っているように思う。
もっと、いろいろな試合観戦もして欲しいと思うし、ジャーナリストの意見にも耳を貸すべきだ。