いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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島田荘司作品に見る女性観

島田荘司作品にはさまざまな女性が登場する。

その中ででてくる女性は他の作家と同様に美しい。
ただちょっと違った傾向があるのだ。
それは、現実的な女性の内面を断定的に表現しているところで、もうその点に関しては氏は少しも持論を譲ろうとしない姿勢が見て取れるのだ。

例えば、一例をあげると、
夫婦同士での知り合いで相手の方が旦那の稼ぎの違いで自分が買えない何かのブランドものを身に付けているだけで表面的には平静を装っても、内面では激しくヒステリックになる。それが女なのだと…
どうやら彼には、そう思わせる過去の経験があるのだろう。
確かに他の大勢の男性作家に見られるような、女性を外側からしか見ていないような表現でないのは確かなのだ。

僕はそこが島田荘司作品の一つの面白さとして読んでいる。

島田荘司作品で好きな作品を並べてみる。

・ サテンのマーメイド
・ 夜は千の鈴を鳴らす
・ 高山殺人行1/2の女
夏、19歳の肖像
・ 飛鳥のガラスの靴
・ 羽衣伝説の記憶

島田荘司作品で好きな作品を並べて見て自分で感じたのは女性が主人公ものばかりだなということである。
「異邦の騎士」や「占星術殺人事件」は作品としては別格だけれど、上の作品群に見られる女性像はとても現実的に感じられ、タイプは違えども現実にでもいそうで、実際にそのタイプに当てはめて考えてしまうこともある。

久々にミステリーを読みたくなってきた。