さて、次はスペインの対抗と目されるドイツを見ていきましょう。
ドイツは過去のEUROでも半分以上の大会で決勝に進出している最も実績のある国です。
これは、圧倒的なフィジカルを武器に選手全員に浸透している国家意識の賜物でしょう。
前回のEUROでもW杯でも優勝したスペインに良さを出すことなくあっけなく散っています。
これはアーセン・ベンゲルの言うことところの
『テクニックはフィジカルを凌駕する』
といったところでしょうか?
その過去2回の対戦で目についたのは、スペインの徹底したゴール前への放り込み阻止の戦術でした。
ドイツといつ国は試合の終盤、リードされて苦境に立たされると必ず中盤のサイドから長めのロビングをゴール前に上げてフィジカルを駆使してごり押しで追い越し逆転して勝ち抜いてきた過去があります。
しかし、スペインは見事にその中盤のサイドに蓋をして終盤の力攻めを許しませんでした。
今大会のスターはなんといってもレアル・マドリード所属のメスト・エジル。
日本の香川くんよりはキックの精度が高くパス能力で勝ります。
ドイツは他の選手も粒揃いですが、スーパーなのはこのエジルとGKのノイアーです。
これとシュバインシュタイガーの頑張りが加わったところがストロングポイントと言えるでしょう。
しかし、そのドイツもエジル次第と見ます。
しっかり研究して対抗するチームが出てくればフランスW杯のときのようにクロアチアに0‐3でやられたようなことも有り得ます。
それと、初戦のポルトガル戦を落とすとEURO2000のときのようにグループリーグ落ちの危険も十分にあります。
この試合は序盤の好カードですから必見ですね。
幸いにも土曜日の深夜ですから観るのも困難ではないでしょう。
すべてはエジル次第と見ています。
今大会でもしスペインと当たることになれば、リベンジするところを見たいですが、
恐らくその前にスペインは負けているんじゃないかと思います。
(つづく)