いつも笑顔で!(「水平線の先にある夢」の続きブログ)

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アナザーストーリーズ 運命の分岐点「アポロ13号 緊迫の87時間」

NHK-BSプレミアムでアナザーストーリーズという番組が定期的に放送されている。
今回は運命の分岐点「アポロ13号 緊迫の87時間」だった。

アポロ13号に関しては、子供の頃から興味があり、
小学館のなぜなに図鑑にも載っていたことを覚えている。

映画の「アポロ13号」ができる少し前にもNHKでドキュメンタリー番組が放送されており、
その緊迫感と、NASAのすごさに感動していた。

その後、映画が出来たが、ドキュメンタリーで感じた緊迫感とは程遠く、主演のトム・ハンクスの演技にも
納得がいかなくてがっかりだった。

このことをときどき連れ合いに話していたせか、今日(正確には昨日)の放送を気を利かせて録画しておいてくれた。
(なんていい奥さんなんだ!)

うれしくなって、さっそく帰宅後に番組を見た。


すると、以前NHKで放送されたものではなく、今回新たに制作されたものだということがわかった。
冒頭の関係者(発射2日前に風疹発病の恐れから乗れなかったケン・マッティングリー飛行士)の証言で
「あの救出劇はまさに魔法のようでした。映画では伝えきれていません。2、3人が大きな役割を果たしたように映画では見えましたが、実際には何千という人たちの助けがあったからこそはじめて可能だったのです。それが真実です。」
と言っていた。
やはり、僕と同じく、映画は物足りなかったということだろう。実際に関わった人たちからすれば、僕などの部外者よりもっと悔しい思いをいているだろうことは想像に難くない。

今回のドキュメンタリーではNASA内の管制塔にいたエンジニアだけではなく、メーカーの技術者などの活躍も描かれていた。

アポロ13号 1313分発射  1970年4月13日事故発生 

月到着をまじかになったころ、支援船で爆発は起こった。
何が起こったかわからず、管制室もパニックみたいな状況になりながらも、冷静に地球帰還の方法を探り、
最善の方法として、残りの燃料を考慮して月の引力を使って月を周回してその遠心力を利用して最小の燃料で地球を目指すというもの。

イメージ 1


起動修正のための複雑な計算。それを担当していたのが26歳の女性エンジニアだったらしい。
すごいプレッシャーの中で
複雑な計算式をコンピュータにかけて何回も計算しなおし、エンジン噴射のタイミングを導き出した。
「干し草の山の中から針1本探し出すような作業だった」と証言している。
それ以外の方法では地球へ戻るエネルギーは残っていなかったらしい。

イメージ 2


そのとき使われたのが月着陸船(アクエリアス)のエンジン。
耐熱壁がどれだけの時間耐えられるのか?
そのエンジンを請け負ったのがグラマン社であり、このときの危機を救ったエンジニアの奮闘ぶりが
今回のアナザーストーリーという形で紹介された。
このとき関わったエンジニアの数は延べ2万人にも達するという。

メーカーのエンジニアとNASAとのやりとりでのストレスなども大きかったらしい。
NASAは簡単にはメーカーのマニュアルには載っていない説明をなかなか聞いてくれないというジレンマがあったようだ。

その後、アクエリアスの中で二酸化炭素濃度があがった問題を解決したときは、
シミュレーションのためにヒューストンに全く同じ環境を作っておいたおかげで、
手製の空気清浄器をそこにある材料だけで作るという困難なシミュレーションもたてられた。

以前見た、ドキュメンタリー番組ではもっとドラマティックに現場のリアルな状況が描かれていて、
宇宙飛行士の証言も多かった。
その中には、月の裏側を航行中に写真ばかりを取る乗組員に、他の乗組員が
「よくこの危機的状況で写真なんか取ってられるな。地球に帰れないかもしれないのに」
という証言は今回はなかった。

また、地球帰還時の大気圏突入では実際の軌道修正にわずかにずれがあり、
突入角度がやや浅く、司令船が宇宙空間へはじきだされるのではないかとの心配があったらしい。
普通は約1分間ぐらい通信が途絶えるらしいが、その時間を過ぎても通信は回復せず、
約1分半後に司令船からの声が届いた。
その瞬間の管制室の喝采が以前見たドキュメンタリーでは描かれていたが、
今回はそのようなところは説明がなかった。
こはちょっと残念でした。
近いうちに再放送があると思いますので興味ある方はチェックしてみてください。
YouTubeにも過去の放送の動画がいくつかあるようです。


【おまけの話】

僕は以前、別の機会にFM東京アバンティーという番組(今は「ピートのふしぎなガレージ」)を車の中で何気なく聞いていたときでした。
時計にまつわる話しの回でしたが、アポロ13号の話しになりました。
電力が足りず、起動修正のタイミングはなんとねじまき時計の腕時計をストップウォッチ代わりにして行われました。
その時計というのが

オメガのスピードマスター

なのでした。
電力も失われた状態でねじまき時計の腕時計で最大の危機を脱するというその逸話に感動した僕は
欲しくなりましたが、あまりに高価なためすぐには買えませんでした。
後日、ディスカウントショップの限定3個だけというスーパーセールがあり、
ここぞとばかりに朝5時から並びました。
その甲斐あって1番目に並ぶことができ、憧れのオメガのスピードマスターをゲットできました。
こうやって手に入ったものは小さな宝物ですね。