全英オープンゴルフで59歳のトム・ワトソンがもうちょっとのところで栄冠を逃した。
僕は子供の頃から二クラウスよりワトソンの方が好きで応援していたから
ちょっと残念な気分である。
しかし、この活躍によって自分にも自信を取り戻せただろうし、
その他大勢のシニアプレーヤーにとっても励みになる活躍だったであろう。
条件がいいわけではなく、ラフが深かったり、風が強かったり、雨が降ったりと
自然の条件が厳しかったりするものである。
こういう逆境を乗り越えたものだけが栄冠に輝くのだが、
そういうことを教えてくれたのが、僕にとっては日本初のゴルフ漫画と言われる
という漫画だった。
その「プロゴルファー猿」の中での話しで、主人公の猿丸(と言っても人間ですが)
がドライビングの勝負(遠くに飛ばした方が勝ち)で貴重な経験をする。
その勝負の際、相手の男は猿丸が打つ時、クラブを石に当てて”カチッ”と音を鳴らし、
猿丸のショットはミスショットとなってしまう。
このとき猿丸は、わざと音を出して卑怯だということで打ち直しを主張するが、
「プロが報道陣のシャッター音がしたと申し出て打ち直しが許可されるかね。
ちょっとした音でミスショットをするなんてプロとして失格じゃないかね」
と言われて引き下がる。
そして、次に打った相手のショットは300ヤードのナイスショット!
と思いきや、落下時に曲がってしまいOBエリアへ落ちてしまう。
事前のルールではいくら遠くに飛ばしてもOBエリアに落ちたら負けになるルールだったため
猿丸は負けずに済んだのであるが、後で調べてみると実はその相手の男は逆に曲げるのが
得意な筈なのにわざと負けるようなショットを打ったことが分りショックを受けることになった。
この勝負が終わったときに猿丸が相手に言われた言葉が強烈だ!
雨や風などの悪条件が重なると、次々に脱落していく選手を尻目に悪条件を克服して勝負に勝つのだ」
そして、その後の勝負までに悪条件でもいいショットが打てるように特訓する。
雨のときにクラブが滑ってミスショットしていた対策には、松ヤニを塗って対処したりして
悪条件を克服していくのである。
悪条件でも音を上げずに克服していくことの手本をこの漫画により教えられたと思っている。
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