(前回のつづきです。前回からお読みください)
第3戦
6/22(木)21:00 ドルトムント ヴェストファーレン・シュタディオン 「日本vsブラジル」
6/22(木)21:00 シュツットガルト ゴットリープ・ダイムラー・シュタディオン 「クロアチアvsオーストラリア」 運命の同時キックオフ
勝たなければ自力突破のない日本とクロアチア。
引き分ければ突破のブラジル
勝てば突破、引き分けでも突破濃厚のオーストラリア
4チームすべてに可能性のある状況で最終戦を迎えた。
こういう状況でブラジル戦を観たかった日本人サポーターは観客席でワクワクしている。
ブラジルの選手とブラジル人全国民は3時間程前に終了したE組の試合でイタリアが2位となり
何かF組1位となることに何かナーバスになっている様子。
それでも、負けてしまってはGL落ちもありえるためブラジルはベストメンバーで先発を組んだ。
21:00 ドルトムント
勝たなければ決勝トーナメントに進めない日本が果敢に攻撃に出る。
対するブラジルは余裕の表情で日本のアタックを交わしていく。
21:00 シュツットガルト
両国にとって、祖国となる国となる選手が多いが両国ともに決勝トーナメント
進出という結果の可能性がないセチュエーションとなり、緊張みなぎる両国の選手。
予想通り、クロアチアの積極的なアタックで試合は始まる。
21:08 ドルトムント
落ち着いて日本の攻撃をかわしていたブラジルが得意のカウンターにでる。
カカからサントスの裏を突いたカフーに正確なパスがでて、絶妙のクロスを
GKとDFの間に入れるロナウドが1タッチでゴールに押し込む。
日本0-1ブラジル。
21:17 ドルトムント
リードしたため慎重に試合を運ぶブラジル。日本はなかなかチャンスをつかめない。
だが、この日、発先発となった1人の選手がきっかけをつくった。玉田である。
中田からバイタルエリアで縦パスを受けた玉田は軽々とエメルソンを交わし、
高原にパスしようとみせかけ、そちらに寄ろうとしたルッシオの一瞬の逆を取って
裏で抜け出しGKジーダと1対1になった。いつもの玉田であれば外してしまうことも
しばしばだが、この日は思い切り振った左足のフェイントにジーダがひっかかり
らくらくかわした玉田は右足でゴール!
これで1-1となった。
21:25 シュツットガルト
クロアチアがチャンスを作るも、日本がブラジルに勝たない限り、引き分けでも
決勝トーナメントに進出できる立場のオーストラリアが守りを固めているため
クロアチアはなかなかチャンスをつくることができない。
0-0のまま試合は動かない。
21:32 ドルトムント
シュツットガルトの試合は引き分けの場合、勝たない限り決勝トーナメント進出できない
日本は懸命にブラジルに挑んでいる。ブラジルも自慢のカルテットが日本のスペースを
つき、観るものをうならせる素晴らしい試合となっている。
GK川口のビッグセーブがなければ3、4点は取られているだろう。
また、アドリアーノの強烈なシュートだ。バーに当たって跳ね返るも辛くも加地がクリアー。
そのクリアを絶好調の玉田が拾う。そして、高原にパス。俊輔に戻したあと、フリーの加地へ。
加地が中へ切れ込み左足でクリーンシュート。見事に左隅に決まり日本ぎゃくてーん!
日本2-1ブラジル。
21:35 シュツットガルト
日本の逆転を知ったオーストラリアが今度は攻めなくてはいけなくなった。
そのちょっとした気持ちの差から攻めの気持ちがでてしまった。
プルショにヘディングを決められ
オーストラリア0-1クロアチア。
21:45 ドルトムント
クロアチアのリードを知ったブラジルはこのまま終われば、2位通過となりイタリアを
避けられるという心理が働く、どうしても攻撃の手が緩み前半は
日本2-1ブラジル
のまま前半終了。
21:45 シュツットガルト
こちらもそのまま、オーストラリア0-1クロアチア前半終了。
ハーフタイム終了時点
日本------2勝1敗0分、得点4、失点2、勝ち点6
ブラジル----1勝1敗1分、得点5、失点3、勝ち点4(得失点差によりブラジルが2位)
クロアチア---1勝1敗1分、得点2、失点2、勝ち点4
オーストラリア-1勝2敗0分、得点1、失点4、勝ち点3
このまま、終われば1位日本、2位ブラジルとなり、ブラジル人、ジーコともに
最高の結果となる。(はずだった)
22:03 シュツットガルト
このままでは、決勝トーナメントの望みがないクロアチアはブラジルを得失点差で
上回ろうと果敢に攻めに出た。対するオーストラリアも負けでは先に進めないので
ヒディンクの積極采配で布陣が変える。
吉とでたのは、クロアチアだ!
1試合出場停止で元気だったこの日のスルナが強引な突破で2点目を決める。
これでクロアチア2-0オーストラリア。
これで、ブラジルと得失点差並んだ。しかし、得点数でまだ2点少ないため、もう1点
必要である。
22:15 ドルトムント
クロアチアの追加点を知ったブラジルは、あと1点クロアチアが取ればGL落ちとなってしまう。
この状況を察知したパレイラ監督から攻撃の支持が出る。
舞うようなプレーを見せ始めたブラジル。
日本は防ぎようもなくロナウドに宮本がぶっちぎられての失点。
日本2-2ブラジル。
この時点でクロアチアと日本は勝ち点4で並ぶものの当該対戦成績で日本が勝っているため
1位ブラジル、2位日本となる。なんとなくスタジアムに落ち着きがでる。
22:29 ドルトムント
2位を意識しなくなったブラジルは奔放に攻めだした。
たまらずファウルで止める福西、FKを蹴るのはロナウジーニョだ。
川口必死のダイビングも届かず、
日本2-3ブラジル
やはり本気になったときのブラジルはすごいとの青い観客のため息が聞こえる。
この時点では1位、ブラジル。2位、クロアチア。
日本は少なくとも引き分けなくてはならない。
22:32 ドルトムント
日本は最後のパワープレーに賭けて福西に変えて巻を投入。
しかし、なかなか味方にボールがこぼれない。
22:35 ドルトムント
続いて、高原に変えて大黒を投入。
22:40 ドルトムント
激闘は続く。必死の攻めを見せる日本はカウンターから手薄になったDFの裏を
つかれるが、川口が果敢に前にでてクリアの連続。
そのクリアーを俊輔が拾いすかさず大黒にスルーパス、ジーダと1対1になるも
ジーダがはじく。浮いたボールに誰かが頭から突っ込んだ!マキだー!
ゴーーーール!
日本3-3ブラジル
スタンドを埋めた青いサポーター軍団は蜂の巣をつついたような騒ぎだ!
これで1位、ブラジル、2位、日本。
ドルトムントの観客はこれでよしのムードとなった。
ブラジルは仮に1点差で負けても2位となりイタリアを避けられる状況。
22:45 攻めないブラジルに対し日本の選手はブラジルに勝ちにいく姿勢。
中澤からバイタルエリアの巻に縦パスが入る、思わずルッシオが引っ掛けでFKだ。
ゴール前、ほぼ正目、中田、俊輔、サントスの3人が蹴る構え。
このとき、ロスタイムが3分と表示される。
そして、蹴ったのは俊輔だ!
壁を越えて鋭く落ちる。ジーダが飛ぶ。しかし、とどかなーい。
決まったーーーーー。
日本4-3ブラジル
狂気乱舞の日本サポーター
みんな何が何だかわからい!
もうみんな飛び跳ねて叫んでる!
スタンドが揺れている!興奮のルツボだ!
ブラジル選手、サポーターは
「これで2位通過か、イタリアを避けられたからいいか。」
という感じであわてるそぶりはない。
と、そのときであった。
22:46 シュツットガルト
日本リードを伝え聞いたクロアチアの選手に火がついた。
もう1点とればブラジルを上回れるのだ。
戦意喪失のオーストラリアから1点奪うのは簡単だった。
批判にさらされていたニコ・クラニツァールが意地のドリブルシュートを決めた!
クロアチア3-0オーストラリア。
続いて、スルナのクロスをビドゥカが決めた。驚きの連続得点。
クロアチア4-0オーストラリア。
これでブラジルを得失点差で上回ったのだ!
再度、オーストラリアがキックオフしたところで試合終了。
ドルトムントの結果待ちとなった。
22:47 ドルトムント
クロアチアの3点目がブラジル選手に伝えられる。
あせるブラジル。
残り1分の最後の怒涛の攻めが始まった。
さすがにゴール前へのロビングだ。
アドリアーノと中澤が競る。ボールがこぼれる。
カカのシューート。川口横っ飛びぎりぎりはじいて最後のコーナーキック。
ロナウジーニョが蹴る。ルッシオと坪井は飛ぶ!
ボールがゴール方向へ!はいるかーーーー?
バーにあったったー。小さく上に跳ね返る。
落ちてくる。ロナウドと川口が飛ぶ。川口キャーーーーチ!
ここでついにタイムアップの笛!
波打つ青いスタンド。それにシュツットガルトのチェック柄のサポーター。
日本4-3ブラジル
何が起こった!
あの、ダントツの優勝候補ブラジルがグループリーグで初めて落ちた瞬間だった。
それはすぐに世界中に打電された!
ブラジル敗れる!
F組最終結果
日本------2勝1敗0分、得点6、失点4、勝ち点6
クロアチア---1勝1敗1分、得点5、失点2、勝ち点4(得失点差によりクロアチアが2位)
ブラジル----1勝1敗1分、得点7、失点5、勝ち点4
オーストラリア-1勝2敗0分、得点1、失点6、勝ち点3
こんな伝説的試合が観れますようーに!